安楽な人生を送るために生まれてきた人はいない
「人は幸せになるためにこの世に生まれてきています」。
しかし、その一方で、
「安楽な人生を送るためにこの世に生まれてきた人は一人としていない」のもまた事実です。
なぜかというと、この世にやってくる前にいたあの世というのはとても安楽な世界なんです。
大概のことが思った通りになります。しかも思うとすぐに叶い目の前に現れます。
この世とはまた全然違うんですね。
ですから、安楽に過ごしたいのであれば、この世にやってくる必要はまったくないわけです。
人は、この世に、思い通りにいかないことに巡り会い、つらく、苦しい思いをするためにやってきているのです。
しかも、そんな安楽な世界からこの世に無理やり連れ込まれてきた人は一人としていません。
すべての人が自分で「どうか行かせてください。お願いします」と強く懇願してやってきています。
また、この世にやってくるにあたり、自らの人生で起こることの多くを“自ら決めた上で”やってきているといわれています。
思い通りにいかない、つらく、苦しいことは誰が決めたわけでもなく、自分でこうしようと決めたことばかりなのですね。
その多くは、これまで生まれてきて超えられなかった“課題”であるようです。
人は過去に幾度もこの世での人生を送っています。
そして、以前に失敗したにも関わらず、気づきがないがために何度も同じ失敗を繰り返してきています。
ブライアン・L・ワイスの「前世療法2」にはこのような実際の事例が紹介されています。
ダンというアメリカ人の男性は、恋人であるメリールーがいつも人前で他の男に媚(こ)びを売ることに、我慢できませんでした。それが何度も続くので、彼はついに嫉妬(しっと)で怒り狂い、彼女の「首をへし折ってやりたい」とまで思いつめるようになります。しかし、退行催眠でダンが知ったのは、過去世で彼が彼女を何度も殺していたという事実でした。
ダンは何度も生まれ変わりをしながら同じ苦しみを背負う人生を送りながら、繰り返し、繰り返し学ぶ機会を与えられてきたわけです。
彼の課題は彼女を解放し、そして自らを彼女への執着から解放して、嫉妬の感情から心を自由にすることにあったのです。
自分の目の前に現れることは、自分が仕掛けた「時限つき体験爆弾」のようなものです。
自分がこの世で体験したいと思うことが時間割ごとに仕掛けられています。正確には自分で仕掛けてあります。
その課題は貴重な限りある(寿命ある)この世での時間を無駄にしていましますので、必ず自分が超えられる課題のみになっています。
超えられない問題、難題は決して起こらないのです。
そして、その体験、課題は、自分の魂の成長につながることばかりです。
体験をして、そこで「これらのことは自分に必要なことなんだ」と明るく前向きなポジティブな気持ちになり、すーっと受け入れた瞬間に課題は“合格”となり、カルマは消えていきます。
自分の前で嫌な、つらい思いの原因になっていた人や事柄さえも、自分のその体験のためにわざわざ現れていたことに気づく時がやってくることでしょう。
課題を乗り越えた時の歓びのために人はわざわざこの世にやってきているわけです。
ですから、嫌なこと、つらいことがあって当たり前なんだ、自分が超えられないことはないんだというポジティブな気持ちで、日々を過ごしてください。
せっかくの良き機会です。「多くの経験」をしてください。
多くの経験から多くの学びを得て、持ち帰ることが自らの歓びと成長になるのです。
多くの体験から、多くの歓びと幸せがもたらされるよういつも祈っています。
1 件のコメント:
コメントを投稿