佐藤富雄さんの「いい言葉は人生を変える」は好著だ。
言葉の持つ強烈な実現力や願いを引き寄せ叶えてしまう引力などに長年興味を持ち、さまざまな人々の意見や著書にふれてきたが、本書のおもしろさは、言葉が、それを発する本人の”自律神経”に多大な影響を及ぼすことを指摘している点にある。
自律神経という器官が担う<無意識の行動>は、言葉によって方向づけられるのだという。
そのため、いい言葉を使っていると無意識に良き結果(が導き出されると思われることに)に敏感に反応し、その実現に向けて行動を起こすようになる。
日頃からそう感じているので、自律神経が作用するという観点からの説明の斬新さに感心した。
しかし、その一方で、「ということは悪い言葉で悪い習慣が根づいている人は、無意識のうちに不幸を志向し不幸の連鎖に陥ることになるのではないか」と思い当たり、少々背筋が寒くなった。
そう老婆心を抱かされるほど、最近のテレビや新聞、雑誌のたぐいでは”悪しき言葉”が暴力のように氾濫している。
しかし、きっとこのようにネガティブな心配も僕自身の自律神経に良くない影響を及ぼすことになるのだろう。
やれやれ。気をつけなくては。
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