昨日はクリスマス・イブだった。
僕はそんなことなど関係なく朝から出社。
前日の健全な同窓会のおかげで体調は非常に良好。睡眠もしっかりと取れたので今日からジャクソン・ファイブに入れそうなぐらい身体が軽い。
休日の仕事だが、明日の朝が締め切りの仕事を1本仕上げてしまえば今年の仕事はほとんど終わったようなものだから気持ちはウキウキだ。
ひとりで集中してやれたおかげで昼過ぎには仕事にもメドがたち、少し休憩を取ってコーヒーを飲みにいく。
街は、クリスマスツリーなどブルーやホワイトのLEDライトの美しいイルミネーションで彩られている。
若い頃はこの日が近づいてくると、彼女がいてもいなくてもなんだか落ちつかなくなってきたものだった。今思うとそんなことも懐かい。
そんなことを考えながらコーヒーを飲み、店内に流れていたエルトン・ジョンの「キャンドル・イン・ザ・ウインド」を聞き終えてから仕事に戻る。
とはいえ、子供たちにとって今がまさにそんな悠長なことなど言ってられないビッグ・イベントの時期らしい。
サンタクロースにお願いするプレゼントを太いマジックペンでしっかりと記された画用紙が、家族が朝晩頭をさげる場所の棚の上に2週間も前からよく目立つように置かれている。
そして、クリスマスを迎えた本日の朝はまさに(奇跡的にも!)自分がお願いした通りのプレゼントが枕元に届いていたのだから大騒ぎである。
その息子は昨夜は興奮して夜中になんども目が覚め、そのたびに枕もとに腕を伸ばしゴソゴソと手探りしていたらしく、ゴソゴソの音が気になって嫁さんはひどい寝不足になってしまっていた。
でも、そんなことはお構いなしに6時前には目を覚まして、妹まで起こして二人で大にぎわい。
僕が起きたことに気づいて隣の部屋から顔をのぞかせ、二人は得意げにプレゼントを見せてくれる。
娘は、欲しくて仕方がなかったままごとセットを広げ、仕事に行く準備で慌ただしい僕に「ちょっと横に座わって」と命令のように声をかけて、赤ちゃんと呼んでいる人形を抱かせようとする。
「会社だから」と説明して逃げるように家を出る。
夜、家に戻ってもまだまだクリスマス・プレゼントの熱気はムンムンで子供達は楽しそう。
「お願いしたとおりのプレゼントでよかったなぁ、最近寝坊ばかりしてるからてっきり目覚まし時計が届くのかと思ってたよ」などとからかっていると、
「あ、忘れてた」と息子が突然、言って妹を連れてベランダに出ていく。
何事だろうとベランダを覗くと、
「サンタさ~ん、プレゼントどうもありがとうございま~す」と二人で並んで夜空に向かって大声で叫んでいる。
「はい、わかりましたよ、と言うわけにはいかないよな」と考えながら思わず笑ってしまった。
昨夜の満月から欠けていこうとする月をながめながら、まあ、これじゃ、来年もサンタさんはやってこざるをえないよなとひとり観念する。
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