2007年12月22日土曜日

都市(まち)に緑をふやす議員


 東京・新宿区の根本二郎区議会議員は「都市(まち)に緑をふやす議員」である。

 知人に紹介されて先日初めてお会いして話を聞いていてそう思った。

緑の活動に関わるきっかけは花粉症の原因について友人から言われたひと言だったという。
花粉症になり苦しんでいる人が増えているのはスギの木が悪いからだと言った根本議員に対して、八王子で炭焼き職人を営んでいる旧友は「スギが悪いんじゃない。人が悪いんだよ」と言った。

 日本の山は戦後、建築材の需要を見込んでスギの苗木が大量に植えられ、それが育ってきて使える時期を迎えているが、価格の安い輸入材が大量に入っているため売れる機会を失い人の手入れもおぼつかなくなっているため荒廃の一途をたどっている。
 花粉は間引きに当たる間伐や枝打ちなど手入れをされずに健全に育つことができない“スギの切実な悲鳴”であることを実際に足を運んで山を自分の目で見て根本議員は知ることになる。

 即行動と考えた根本議員は八王子や奥多摩の檜原村の山などで動物のエサになる実をつけ、涵養機能にも優れた広葉樹のドングリなどの植林を始める。
 苗木代は1本1本に協力者の名前のプレートをつけることを条件に1本1000円で寄付を募るアイデアが評判を呼び、賛同してくれた仲間とこれまでに約600本の苗木を植林してきた。

 また、新宿・歌舞伎町周辺でも「新宿花いっぱい運動」を呼びかけ、昨年11月にはモア4番街のオープンカフェなどでハンギングバスケットや花壇、フラワーポットを飾っていく運動を実施した。

 多くの人々が集う通り沿いに花を飾り、目をとめてもらうことでることで人の心がやすらぎ、街の美化や防犯にもつなげていければとの願いもあるそうだ。

 区役所の屋上緑化や玄関前のハンギングバスケットも見せていただいた。玄関前のガードレールが東京・多摩産のスギでできているのにはびっくりした。

 順調そうには見えるが、もちろんすべてがうまくいくわけではない。
 課題をうかがうと、「花はいいけど管理はうちじゃできないよ」というのが地域の大半の大人たちの反応なのだという。
 公への貢献・奉仕の精神がかなり薄れてしまってるんだろうなと残念な気持ちになるが、これが都会の商業地のありのままの実態だ。

 表面を花で飾ってもそこで生活する人、関わる人の心の中に花が咲いていないと、手入れされずに花が枯れてしまうように運動も長続きすることはできないのだ。
 
 根本議員、花が咲いていなのなら、それを咲かさせるのもあなたの役目です!がんばって!

 まあ、そういう僕も最近になってようやく花を買うようになった。
 半年ほど前から母と義父の月命日には花を買って帰るようにしようと思い、うちには仏壇はないので遺影の前に花瓶に差して飾る。
 花といったって大したものではなく、異なる2種類ぐらいの花をそれぞれ3、4本パッと見て気に入ったものを選ぶ。もちろん花の名など知らない。でも見て関わっているうちに名前も少しずつ覚えていくから不思議だ。
 花瓶の中に入れる水は、前にもブログで書いた“ありがとうの水”だ。
 ありがとうの水に入れておくとびっくりするぐらい、たぶん2倍以上花持ちがする。
 
 根本議員にはもうひとつの顔がある。それは焼鳥屋「結」の主人という顔だ。
 多忙なのでお店に顔を出せるのは月曜日だけのようだが、年が明けたら日をみてうかがい次回はカウンター越しに酒を酌み交わしながらいろんな話をまた聞きたいと思う。

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