2008年5月14日水曜日

長生きは「長息」

 久しぶりに「気」の第一人者である藤平光一さんの著書を読み返す。
 なんとなくそう感じていたのだが、本を読みながら本来の呼吸を反復してみると、自分の呼吸がかなり“浅く”なっていることがわかる。

 藤平さんの呼吸法はなにも難しいことはない。
 肩を上下させたり、かかとを上げ下げして余計な力を抜いた「姿勢」ができると、本来の自然な呼吸ができるようになるという。
 だからまずはリラックスすることを薦めている。リラックスとは「落ち着いた状態」を言い、身体のすべての部分の重みが、その最下部におくことを「落ち着き」という。
 最下部とはへその下、恥骨の上あたりにある「臍下(せいか)丹田」にあるとされる。
 ここに力を入れるんではなく、「意識する」ことで落ち着きに近づける。

 それから口からはき出す。そして、鼻で吸う。
 いずれも無理をしない程度にゆっくり長くするよう心がける。

 人は赤ちゃんとしてオギャーと息を吐いて生まれ、息を吸って(引き取って)死ぬ。
 だから、生きている間は息を吐くこと、吐き切ることを心がけると自然に空気は自分の中に入ってくる。吐いた分だけが自分に入ってくるようになっている。
 これは「与えた分だけ(厳密には喜んでもらった分だけ)自分に入ってくる」という“宇宙の法則”そのものである。

 長生きは「長息」からきているのだと藤平さんは言う。
 また、ストレスによって毛細血管を縮め、スムーズに酸素を運べなくなっていることが現代病の原因になっている。だからこそ身体のすみずみまで酸素を行き渡らせる全身呼吸が必要なのだとうったえている。

 この気の呼吸ができるようになると、通常1分間に15~20回くらい呼吸するのが4回から5回の呼吸に変わってくる。

 唯一、食事の直後と入浴中は血液の循環が変化するので行わない方がいいらしいが、それ以外は歩いていても、座っていても、寝ていてもできるので、リラックスしてゆっくり長く口から息を吐き、鼻からゆっくりと深く吸うよう心がけてみるとストレス解消の一助になると思う。

 意識して呼吸するだけでも心身にとって大きな効果があるので時間を見つけてぜひお試しいただきたい。
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1 件のコメント:

牧野俊浩 さんのコメント...

まさしく同感です。只今、私の考案した「声みがき術」の高齢者のための副読本「長生きしたけりゃ 長息しなさい!」を配布中です。