エアコンが「低体温症」を招くという話を先日、都内で開かれた講演で聞き、興味を持った。
女性、特に若い女性に「低体温症」が増えており、身近にも何人かいる。
講師を務めたのは住宅アドバイザーの善養寺幸子さん(オーガニックテーブル㈱社長)。
日本のエアコン文化はまだわずか30年ほど。暖房の歴史は長年あったわけだが冷房の歴史はきわめて短い。
夏場、冷房によって部屋の内部が冷やされる。
すると人間の身体というのはおもしろいもので、季節が夏ではないと判断し、身体自体をごまかすようになるのだという。
その結果、汗線機能が次第に働かなくなっていくというからおそろしい。
その後、身体は、体内の熱を抑えて代謝を落として調整するようになり、「低体温症」を引き起こす。
善養寺さんは「汗腺も骨折時の筋肉と一緒できちんと汗をかかなくなると体温調整ができなくなり、低体温症になる」と話す。
また、代謝が低くなり、カロリー消耗が低くなるために「メタボリック・シンドローム」にもつながっていくというのだから、女性ならずとも気になる。
国がクールビズに続いて、メタボ対策に動いているが、このふたつのこと、意外なところでつながっていたといえる。国はそんなつもりは意図していなかったと思うけど。
「低体温症」は細胞がガンになる原因のひとつにもなっていると言われる。
いずれにしても、住宅の環境が健康に大きく影響を及ぼしているのは確かだ。
日本の人々は、約30年の冷房の経験を生かして、「汗をかくことの大切さ」をもう一度考える時が来ているのかもしれない。
今年の夏は冷房の利用方法をしっかりと考えていこうと思う。
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